『痛みを知る』って本があります。

医学部の教授が痛みについて一般向けに書いた本です。

一般向けとはいえ、最初から最後までわかりやすく読める内容ではないんですが、ランニング愛好者の皆さんにはぜひ第2章の「痛みのしくみ」を読んで、安静が解決しない痛みがあるってことを知って欲しいのです。

皮膚を擦ったり突いたりして傷つけることがあるように、皮膚のむこうにある組織(骨とか筋肉とか腱とか軟骨とか靭帯とか・・・)も引っ張られたり突かれたりして傷つくことがあります、これはOKですよね?

引っ張られる,突かれる、という刺激そのものが痛いし、その後の炎症(傷つけば必ず起こる反応です)も痛いので、傷つけた瞬間も痛いけどその後も痛みが続きます。

でも、突かれたり引っ張られたりする刺激は傷つきそうな程度でもう痛いそうです。

「おーい、このまま刺激されてたら傷ついちゃうよー!」って教えてくれる。だから身体を守れるんです。

身体ってホント賢いですね。

傷があって炎症があるから痛い場合もあるんでしょうけど、運動中は身体のいたるところが引っ張られたり突かれたりしているので、「これ以上その走り方で走ったらどこか傷めてしまう” から痛い場合」(これはフォームや技術の問題ですね)や、「これ以上その身体で走ったらどこか傷めてしまう” から痛い場合」(柔軟性や関節可動域などの身体機能や組織の丈夫さ,強さの問題です)
もあるんです。

っていうか印象としてはこれらのケースのほうが多いです。

本当に傷があるのなら、さら引っ張ったり突いたりすれば傷が悪化するので修復されるまで安静にしておこう、って対応は正しいです。

でも傷が無い場合、つまり技術やフォーム,身体機能,組織の強さの問題の場合は、安静では解決しません。

身体機能や組織の強さにいたっては、安静では低下してしまうので、不要な安静は練習再開後の再発や別の痛みを引き起こすのです。

なので多少痛くても、「痛くないように走れないかな?」ってチャレンジをしてみて下さい。

痛くない走り方は、多少痛いときでないと見つかりませんから。

それでも解決しない場合や、悪化の兆し(兆しですよ、悪化させてはいけません)がある場合は、技術やフォームに問題があるか、可動域が著しく狭い関節があるか、といったところでしょう。お近くの専門家に相談すれば見つけてくれます。

繰り返しますが、安静にする必要がないのに安静を選ぶのはランニング再開を難しくします。

フォームは乱れるし柔軟性は低下するし、組織は弱くなりますから。

これは他の競技にもあてはまります。