野口 晴哉(のぐち はるちか)さんという、故人ですが、治療家さんの本です。 刊行は1968年で、2002年に文庫化されました。 ジャンルとしては 「 暮らし 」 ,「 実用 」 ,「 健康 」 あたりに分類されるんでしょうが、もっと深い内容の本だと私は思います。 目新しい健康情報が次々出てくる昨今ですから、古さも逆に新鮮です。

メソッド的なものやエクササイズ的なものの紹介もしっかりあるのですが、それらに取り組むよう勧めるのではありません( 取り組んでもいいけど・・・ )。

ランナーの皆さんに有益だと思うのは、時々披露される挿話のほうです。 その中でも、「 身体が改善する過程で一時的に異常が出ることがある 」 というエピソード。 例えば

  • だるくなる
  • 眠くなる
  • 熱が出る
  • 喉(のど)が痛む
  • 歯が痛む
  • 古傷が痛む
  • 下痢する
  • 体臭が臭くなる

どうです? 皆さん、思い当たることありますか?

私はあるんです。 私自身にも起こるし、ウチの治療院に併設されたジムを利用する人にも起こります。 ウチでよくあるのは

  • インナーサイで股関節ほぐしている最中に眠くなる、だるくなる
  • インナーサイで股関節ほぐしまくると翌朝お腹がゆるい
  • ディッピングやマルチスローで肩甲骨の動きを出しまくると翌日風邪症状

ってところですかね。 柔軟性の改善や左右差の矯正は、まとめてドカッとやるもんじゃないってことですよ。 やはりコツコツやらないと。

ランニングでも、走りがよくなって記録も更新するんだけど、倦怠感や痛みが出ちゃって困ること、ありますよね? フォームの改善がハマった時なんて特にね。

私にも時々ありますし、治療院でサポートしているチームの選手達にも、あの子たちは球技ですが、プレーが良くなるときには似たようなことが起こります。

このときの対応がすっごく大事です。 ここで、やれオーバーユースだって練習量をごっそり減らしたり、やれ故障だってテーピングやサポーターで動きを制限したりして、伸びるチャンスをフイにする選手がいます。 これが勿体無い。 身体の改善過程で一時的に異常が出ることがあるって認識していれば、無理のない範囲で練習継続して様子をみることができるのに。

“より速く”,“より長く” を追及する熱意があるのなら、どのレベルのランナーにも起こることなので、こういう身体の反応があるという事実は知っておいてほしいです。 ちょっと異常が出ても、慌てなくてすみますから。

ちにみにこの野口晴哉さんもオシムさんと一緒で、「 人間は丈夫な生き物だ 」 って思っていた人ですよ。

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