ランナーのあなたに読んで欲しい・『複雑系の知』
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アリストテレスが
「全体は部分の総和に勝る」
と言ったとか言わなかったとか。
複雑系とは、“全体=部分の総和” ではない分野を研究する学問の総称だそうです。
スポーツって、おそらくどの種目も複雑系。
ランニングも、相手がジャマしてくるわけではないし、ボールも道具もないので、球技に比べるとえらくシンプルなスポーツですが、複雑系に分類されるはずです。
だって、ランニング=足首の底屈(←伸ばすことを足首はこう言うんです)+膝の伸展+股関節の伸展+・・・、と部分に分割しようとしてもしきれませんからね。
そもそも、走ったり投げたり打ったり蹴ったりする我々人間そのものも複雑系。
一般的には、複雑なものはまず単純なものに「分割」して、それぞれを「分析」して、その分析結果を「総合」させる手法が科学的ってことになっています。
例えばランニングでは、足首,ふくらはぎ,膝,太腿,股関節,臀部,体幹,・・・って分割して、それぞれを強化し手入れして、それは足裏マッサージだったりカーフレイズだったり、アキレス腱伸ばし,スクワット,レッグカール,フロントブリッジ,・・・ってキリが無いけどそういうことをするほうが、何キロもただひたすら走らせ何本もスプリントさせるよりも科学的な練習だと。
ランニングが“全体=部分の総和”で片付くものならそれでいいんでしょう。
しかし“全体≠部分の総和”の複雑系に科学的手法を用いるのには限界がある、それは、分割した瞬間に失われる大切な何かがあるからだ、とこの本は言っています。
「ふくらはぎの筋トレしてるんだけど、走りはぜんぜん良くならない。それどころか、なんかぎこちなくなってきて、近頃足の甲が痛い。」
こんなようなことって確かに少なくありません。
部分をいくら良くしても全体がよくなるとは限らないし悪くなることさえある、このような場合どうすればいいのか?
ランニングの追及は、ただ走ることでしかできないのか?
この本にも答えは書いてないんです。
でもヒントは見つかります。
私のオススメは「体験に徹する」ことです。
まずピンときたものに取り組んでみて、2~3ヶ月は続けてみて、走りの変化を観察する。
何に取り組んでいいのかわからない場合は、このブログで紹介するストレッチやエクササイズを参考にしてみてください。
『コンディショニング』のカテゴリに投稿していきます。