ランナーのあなたに読んで欲しい・『一流選手の動きはなぜ美しいのか』
[no_toc]
タイトルが想像させる内容と実際の内容とがずいぶん違います。おおきなお世話ですが、タイトルで損している気がしないでも・・・。
スポーツ観戦を楽しむ人向けの本ではなくて、熱意を持って練習に取り組む選手やその指導者向けの本です。著者はラグビー関係者にもかかわらず、「筋力は必要なだけあればいい」って考えの持ち主のようでして、そのせいか、私としては共感できる内容が多い本です。
ランナーの皆さんに読んでほしいのは、第1章の「主観と客観のずれ」です。
例えば、グラス持つ手の小指立ててビール飲む人も、主観と客観がずれています。本人は小指立ててるなんてきっと思っていない、でも実際は小指立ってる。
スポーツでは、たぶん芸事でも、何かを身に付けようって場合はこの理解がすっごく大事です。ランニングも、人からフォームのアドバイスを受けるときや、人にフォームのアドバイスをするときは、これがわかってないとかえってグチャグチャになります。
「なるほど、たしかにそうだわ」って思える人は読まなくてもいいかもしれませんが、「え?どういうこと?」って思う人はぜひ読んで下さい。あと、人にアドバイスするのが好きな人もね。
「主観と客観がずれているなんて、知ってたよ~」って人も多いかもしれません。スポーツしていた人は特にね。でも、私は大学生になるまで実は知りませんでした(汗)。大学の図書館で同じ著者の書いた『身体運動における右と左』という本を偶然見つけて、その本にも主観と客観のずれに関する内容があったんです。それを読むまではっきり認識したことがありませんでした。一応、体育会運動部でスポーツしてたんですけどね~。
『身体運動における右と左』を読んでなかったら今の仕事をしてなかったですよ。