誰でもできる 傷めたハムストリングスの回復促進のためにやったこと
先日開催された加古川マラソンは24km付近でリタイアしました。
完走は出来ませんでしたが、大会の5日前に左のハムストリングスを傷めた身としては、24kmも走らせてもらえて満足しています。
受傷直後は「ダメかな」って思った大会を、20km付近までキロ6分で走れたのは施したセルフケアが功を奏したからだと思います。 誰でもできる手法ばかりなので、筋肉を傷めてしまったときは試してみて下さい。
受傷直後
圧迫
筋肉に損傷があれば出血もあるはずなので、圧力を加えて止血するイメージで行います。
伸び縮みする包帯(ドラッグストアで500円前後で買えます)でクルクルと巻くだけです。
受傷直後から就寝までは少し強めに巻いてずっと圧迫。 寝る時も、睡眠を妨げない程度にゆるめはしたものの継続して圧迫しました。 ひと晩たてばさすがにもう出血もしてないだろうということで、翌朝からはしていません。
ケガした後は冷やすのが一般的かもしれませんが、筋肉を傷めた場合、私は冷やすことよりも圧迫を優先します。 トレーナーとしての経験でも、受傷直後にちゃんと圧迫できると、しなかったケースに比べて復帰のタイミングが確実に早いです。
翌日から
クライオストレッチ
冷却とストレッチを繰り返すのをクライオストレッチといいます。冷却と運動を繰り返すクライオキネティクスとか、それらを総称したクライオセラピーという名前で90年代中頃に流行った手法です。 損傷した筋肉の修復促進を目的に、大会前日まで毎日行いました。
2セット目以降は冷やす時間を5分に短縮してストレッチは同じく1分×5回。 合計5セット行いました。
冷却とストレッチの最適時間や理論背景を詳しく知りたい方は書籍がある(クライオセラピーで検索して下さいませ)のではそちらをどうぞ。
ちなみにこの本、私も読みましたが、とても読みにくいです。 なので読み進めるときは、途中で頭に入らない箇所があっても気にせず読み飛ばすくらいでいいと思います。
近頃はとんと見聞きしない手法ですが、私は常々効果を実感しているのでトレーナーの仕事でも活用しています。
患部にキネシオテープ
筋損傷の修復促進を狙って患部にキネシオテープを貼りました。 基本ずっと貼りっぱなし。肌荒れが出ないように、少しでもかゆくなったら入浴する前に剥がしてひと晩肌を休ませてから翌朝また貼りました。
起始部(おへそに近いほうの筋肉の付着部)から停止部(おへそから遠いほうの付着部)まで貼るのが一番いいのですが、筋肉の正しい知識が必要になりますし、テープが長くなって、ひとりで貼るには難易度が上がります(ハムストリングスは比較的簡単ですが)。
サロンパスを貼るような感じで患部を覆うことができればちゃんと効果があるので、それで十分です。私もそのように貼りました。
ハムストリングスのような大きな筋肉には7.5cm幅があると便利です。
貼る部位を伸ばしてテープを伸ばさずに貼れればどのような姿勢で貼ってもいいのですがハムストリングスに貼る場合は、イスに浅く座った状態で上側を少し貼っておいてから
膝を伸ばして(←無理しないように、痛くない範囲で)、テープを伸ばさないように下まで貼る、という手順が簡単です。
お尻のキネシオテープ
ハムストリングスに力を入れたり抜いたりする指令を伝える神経(支配神経と呼びます)は、お尻の奥にある梨状筋に圧迫されやすいので、キネシオテープで梨状筋の緊張をゆるめることでハムストリングスの緊張緩和を狙います。 これも貼りっぱなし。 かゆみが出た時の対応も患部のキネシオテープを一緒です。
ちなみに、ふくらはぎの支配神経も梨状筋に圧迫されやすいので、ふくらはぎを傷めた場合もお尻のキネシオテープは有効です。
レース本番
本番はお尻のキネシオテープと患部のキネシオテープを貼って臨みました。
患部のキネシオテープは、傷めたのは外側ハムストリングスであることはこの時点で明らかだったので、内側には貼りませんでした。できるだけ大きな効果を期待して、上はお尻と太ももの境目付近から、下は外側の停止建まで貼りました。 膝裏のすぐ上の、内側と外側に1本ずつある太いひも状のスジがハムストリングスの停止腱です。 膝裏を通り越すあたりまで貼りたいところですが、膝裏は剥がれやすいのでその手前までにしました。
さいごに
お尻のキネシオテープ以外はひとりでできますし、お尻のキネシオテープも紹介した手順を踏めばうちの娘(中1)でも貼れます。
どれも簡単な手法ですが、医療機関で電気流すよりも効果ありますよ。