キネシオテックスは他のキネシオテープとココが違う

キネシオテックスは、筋肉に沿って貼ることで効果を期待する、いわゆるキネシオテーピング法の専用テープです。

このテープには、効果を高める特殊な加工が施されています。

どういう加工なのかを説明する前に、キネシオテーピング法の貼り方と効果についてまず説明します。

テープは引っ張らずに貼る

目的の筋肉を伸ばした状態で、テープを引っ張らずに、筋肉の走行に沿って貼る。 これが正しい貼り方です。

「えー、テープ引っ張って貼ってたよー」って人、多いんじゃないですか?

筋肉を伸ばした状態でテープを引っ張らずに貼って

もとの姿勢に戻るとシワがよります。

このシワがポイントです。

シワが皮膚を持ち上げることで、その下にある筋肉にいくつか良い変化が起こる。 これがキネシオテーピング法のメカニズムです。

効果

筋肉に起こる変化は4つ。

まずは筋疲労の回復促進

シワで皮膚が持ち上がれば血液やリンパ液の流れが良くなりそうでしょ? なのでこれは理解できます。

あと、何故だかわからないけど起こることが柔軟性の向上筋力アップ、そして痛みの緩和です。

テープを引っ張って貼ると、どうなるか

自分調べですが、テープを引っ張って貼っても、柔軟性の向上と痛みの緩和はまあまあ起こります。

でも、筋力は低下します。 酷い場合は脱力感を覚えるほどです。

疲労回復も、試したことはありません(だって自分とこの選手にはちゃんと貼りますし、疲労回復の程度に関してはよその選手からのフィードバックをもらう機会がありませんから)が、皮膚が持ち上がらないのできっと促進されないでしょう。

シワをよせる特殊加工のメリット,デメリット

効果を出すのに大切なシワですが、キネシオテックスにはテープ自体にシワをよせる加工がしてあります。

大抵どのキネシオテープにも溝が切ってありますが

一般的なキネシオテープの溝には糊が無いんです。 マンガ的に描くとこんな感じ。

溝が空気の通り道になるため通気性は良いものの、ただ貼るだけではシワはよりません。

一方、キネシオテックスは溝にも糊があります。

なので貼るだけで、仮にテープを引っ張って貼っても、皮膚にシワがよります。

ただし通気性が悪いんです。 数時間貼っただけで結構しっとりします。

まとめ

キネシオテープは様々なメーカーが出していますし、大量に買えばものすごく安く手に入るものもあるのですが、この特殊加工は特許技術のようでして、他のキネシオテープには施してありません。

実際、効果は違います。 特に、まっすぐに走っていない筋肉(腓骨筋とか)や伸ばしにくい筋肉(梨状筋とか)に貼る場合と、自分で貼る場合(シワをよせる貼り方が難しい部位が多いんです)は相当違います。

トレーナー業務や治療院業務では、関節の動きをゆるく制限するような場合は安いキネシオテープを使いましたが、キネシオテーピング法の場合は、割高ですが必ずキネシオテックスを使いました。

一度貼ったら数日貼りっぱなし、って人にはおすすめしませんが、効果を重要視する場合はぜひ試してみて下さい。

その場合、何日も貼りっぱなしにしないように。 例えば、入浴時には一度剥がして、入浴後皮膚が荒れていないのが確認できたらまた貼る。 そういう使い方が良いと思います。